「お蕎麦屋のおじさん」が、過日ご逝去されました。ご冥福をお祈りします。
長野の子ども白書創刊号(2012)掲載の「お蕎麦屋のおじさん」が、過日ご逝去されました。ご冥福をお祈りします。
長野の子ども白書創刊号は発行部数もわずかでしたから、お持ちの方は少ないと思いますが、今読んでも心温まる記事が満載です。その創刊号に、「子どもを守る安全の街~長野市七瀬で街を愛するお蕎麦屋さんのおじさんの話です~」という記事があります。当時編集に協力してくれていた3人の現役ママのひとり、田口ちはるさんが、日頃愛着を感じていたこのおじさんの活動を取材してくれました。おじさんのお人柄が伝わるあたたかな記事でしたが、今読むと「地域で子どもを育てるってこういうことか!」と原点に却って感動すらします。犯罪から子どもを守るために、外から来る人にも、「子どもを守る安心の街ななせ」という姿を見せて、登下校の交通当番はもとより、手作りの行灯を家々の前に設置したり「ななせ街の駅」にみんなで集まったりしてあたたかな見守りの空気を作りました。夕方は行灯の電源をそれぞれの家でともします。「こういう街で犯罪はできない」・・・とも。
ご遺族から「あの子ども白書の記事をずっと大事にしていました」とお伝えいただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
「子どもたちが安心してのびのびと成長できるまち」を望んでいたおじさん(小坂さん)を惜しみ、長野市の子どもの権利条例にもこの文言が欲しいなと思いました。