長野県は学校の長期休みが全国一短いという話は本当か?

長野の子ども白書編集委員会

2016年08月23日 21:23

長野県は学校の長期休みが全国一短いという話は本当か?

過日の2017長野の子ども白書第一回編集委員会で、「子どもの余暇・休息の権利」に関わって、「長野県は他県に比べて長期休みが短い」という話題が出ました。最近他県から移住された方の発言です。確かに長野県は夏休みが短く、他県から帰省しているいとこたちがまだ夏休みなのに、地元の子どもはもう2学期が始まる・・・ということにはもう慣れっこになってしまいましたが、昨年のデーターを見ると、例えば一番夏休みの長い千葉県では45日。長野県ではおおむね28日。千葉県の子どもはこれから夏休みの課題をやっても間に合いそうです。身内の様子を見ていると、夏休みの課題も圧倒的に長野県のほうが多いように見受けられます。でもきっとそれは冬休みがその分長いからでしょう・・・と思うとそうでもありません。冬寒い北海道は夏休みが短く長野県と同じくらいですが、冬休みが26日あり、合計53日あります。これに比べて長野県は冬休みが18日(合計46日)です。夏冬の合計が千葉の夏休みと同じくらいです。それはさぞかし長野県は学力が高いだろう・・・と思われますがそうでも無いことは全国学力テストの結果で明らかです。全国学力テストで全教科ベスト3に入る高学力県秋田はどうかというと、夏休み33日、冬休み21日(合計54日)です。登校日数は関係ないか。
因みに、学校基本調査の結果を見ていたら、この高学力県(小・中)秋田の大学進学率は37,3%です。長野県は40,0%でこれよりやや高い。全国平均は49,3%で、東京都は63,9%ですから、そんな学力テストの結果に慌ててみても仕方がないような気がしてきます。

子どもの豊かな発達の可能性や発想の広がりは「余暇・休息」あってこそ。(子どもの権利条約31条)