非認知能力(主体性や協調性)を育むことに重きを置く指針への疑問・警戒・批判

非認知能力(主体性や協調性)を育むことに重きを置く指針への疑問・警戒・批判

信濃毎日新聞に、長野市教委が決めた「しなのきプランⅡ(案)を決めたことが報じられました。
記事によれば、知識や技能の定着重視の考え方からの脱却を目指す‥‥とあります。信大教育学部と非認知能力を測定する調査「しなのきFinder」を独自に開発。小4~中3の児童生徒に年2回の質問に答えさせる。「何事にも一生懸命努力する」「他人の気持ちを考えている」と言う質問。結果を「みらい」「きずな」「じりつ」の観点で可視化し、子ども自身や学校が状態を把握。指導・支援の改善につなげる…のだそうです。

■正直言って、「ゾッとする」。

■これ以上子どもの内心に踏み込んで「評価」し、子どもに「適応を強いる」のか?

■「あなたは粘り強さが足りない。もっと自信をもってがんばりなさい」(みらい)

■「あなたは協調性に欠けている。もっとコミュニケーション力を高めないと」(きずな)

■「あなたは規範意識が乏しい。適応力を高めなさい」(自立)

わあ、いやだいやだ。こんなことして子どもがどうなるのか。これ以上不登校の子を苦しめるのか。考えて見ないのでしょうか?信州大学の教育学部の研究論文を探っても、本気で「不登校」や「生きづらさ」に子どもの視点で踏み込んだものが見当たらない。学校批判を「よくあること」と言ってしまう研究者すらいる。どなたか子どもの立場に立った研究者がいたらぜひ発言して欲しい。

■このプランは考え直してもらいたい。どうせやるなら学校にある子どもの「不安」や「苦しさ」「いたたまれなさ」をしっかり調査し、それに対応する学校(教師)の側の非認知能力を測って、指導や支援の参考にして欲しい。教師が子どもに対してさすがに口では言えないことを、あたかも客観的事実であるかのようにはじき出す、AIの悪用だと思います。
Posted by 長野の子ども白書編集委員会. at 2024年02月23日08:34

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