5月3日 憲法記念日。「戦争を避ける道標として」(信毎論説主幹の記事から)

5月3日 憲法記念日。「戦争を避ける道標として」(信毎論説主幹の記事から)

 今朝の信毎論説主幹五十嵐嵐裕さんの投稿は、とても共感でき納得できる内容でした。
「憲法9条が平和を守る。」という決意と信頼をよりどころに日本が守ってきた「平和」を、なし崩しにしてきたのが現政権です。とりわけ安倍政権下で進められた大きな法解釈の変更は、今や、集団的自衛権行使容認、自衛隊をアメリカの「戦争」に近づけ、膨大な軍事予算をアメリカに貢ぎ、とうとう武器輸出の要件も緩め、憲法の示す「平和」をまるでちがうものにしつつあります。
 憲法9条は「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とあります。

「平和主義 ジェンガのごとく 骨抜きに

「佐久長聖中学校(佐久市)2年の大井南さん(14)の川柳「平和主義 ジェンガのごとく 骨抜きに」が、関東弁護士会連合会が募集した「第7回こども憲法川柳」で476点の中から最優秀賞(1点)に選ばれた。社会科の授業で平和主義を学ぶ中で、「平和主義に反する政策が次々と決まり、いつか平和が崩れてしまうのでは」と心配になった気持ちを、積み木の塔から木片を抜き取っていくゲーム「ジェンガ」になぞらえて表現した。」(信毎記事引用)

日本にとって、憲法9条がどれほど今大事かと言うことを改めて考えたいし、子どもたちに伝えたいと思います。政治を変えていくのは18歳の若者を含めた主権者です。政権が多数を背景に軍国主義への変換を国会の論議を待たずに「閣議決定」してきた事実は、歯ぎしりするほど悔しい後退です。選挙に行かない国民が多いのは、この重大な国の進路と選挙のつながりが見えないからだと思います。小さな自治体の選挙でも、候補者が「憲法9条が平和を守る。大軍拡には反対」と公約し、主権者に投票してもらう事です。私は選挙で知人や若い人にメールで、「どうやって平和を守るかしっかり表明している人に投票しよう!」と伝えています。(そんな候補はあまりいないのですぐだれだかわかってしまうけど)

 国連子どもの権利条約は、戦争で命を落とした子どもたちを始め、多くの子どもたちが「戦争」によってその犠牲になって現在も苦しんでいる状況から、社会が子どもの人権を保障するために特別な保護や援助についての約束を交わしています。そのためには「国連憲章で宣言された理想の精神ならびに特に平和、尊厳、寛容、自由、平等および連帯の精神に従って育てられるべきであることを考慮し」(子どもの権利条約全文より)、子どものしあわせのためには「平和」がどうしても必要であることを書いています。世界中で飢餓や病気で苦しんでいる子どもたちは、何かしらの紛争や戦争の犠牲者です。戦後日本の「児童福祉」が、戦災孤児の救済から始まったことも、わかりやすい事実だと思います。

 子どもたちに「主権者教育を」というのは、本当に切実です。高校生に「どんな政治家に投票したいか」と聞くと「有名な人」「みんなが選んでいる人」と言う返事。あんなに人気の無い首相でも「でも、みんなが選んだ人だからまちがいない」というお返事。おそるべし同調意識。根拠ない権威への信頼。言われたとおりにやってきて今も無事・・・という高校生にはあるあるだ。子どもたちは自分に「権利」があるなんて思っていない。大人と同じように人権の主体です。(誰も教えてないが)でも自分の意見や気持ちを大人に言っても、すぐジャッジされるのでその良しあしもわからない。自分で決められない。間違ったことは言わない方がいいから言わない。ちゃんと尊重して聴いてもらって育ったら、家庭では民主的な立ち位置でも学校に行ったら元も子もない。学校は「子どもは権利の主体」だなんてそういう場所じゃないから・・・!!

 あなたは権利の主体です!ということを日常の応答で伝えていくのが一番かもしれません。このわかものの同調化や政治的無関心の傾向は、2006年教育基本法改悪を皮切りに、かの安倍政権が着々と進めてきた国家主義的教育の到達点なのだと今ならわかります。まだ間に合います!子どもに主権者教育を!それには子どもの権利条約の理念をまず、私たちの「子ども観」にしっかり活かしたいです。





Posted by 長野の子ども白書編集委員会. at 2024年05月03日10:05

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