「ふつう」が見直される時代。子どもの権利の保障と言う理念が変えていく「ふつう」

「ふつう」が見直される時代へ。子どもの権利の保障と言う理念が変えていく「ふつう」

1月24日の朝日新聞に、子どもの「一時保護所」の「決まりの見直し」の記事がありました。虐待などのため緊急で保護された子どもたちが、心身に傷を抱えながら、家族と離れて接する支援の場所が「一時保護所」です。民間の調査機関が2022ねんに調査した「一時保護所を退所した子どもへの調査」では、「スマホが使えなかった」「友達と会ったり連絡できなかった」「学校に通学できなかった」ことなどが「いやだったこと」として多く挙げられていました。(記事による)

 子どもの安全や管理のリスクを減らすために、どうしても厳格で細かいルールを作る必要があったようです。ただ、「子どもの権利」が重要視されるようになり、行き過ぎたきまりや管理には異論がでていたのでしょう。身近にも、「一時保護を勧められたが、きまりが受け入れられなくて断った」という体験者に話しを聴いたことがあります。また、退所経験のある人からは、これらのきまりだけでなく、様々な意味で権利が守られていなかったという話も聞きました。それらは「ふつう」として通用してきましたが、これからは変えていかれるでしょうか。

 すでに児童福祉法の改定で「子どもの権利」が明記されてから10年、昨年の「こども基本法」にも子どもの権利が明記され、さまざまなところから「ふつう」は見直されています。文科省の「生徒指導提要」の改定も同じです。
子どもの問題については「権利の主体は子ども」であり、大人にとって何が良いか、何がふつうか・・・という考え方からの脱却が始まっています。


Posted by 長野の子ども白書編集委員会. at 2024年01月26日08:05

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